以前、義父の介護のことを書きました。
在宅介護を経験して大変だったこと
介護保険制度が始まって20年を超えました。
だいぶ介護も楽になったか、と問われればそうでもない。
介護される人、介護する人、周りの状況によってずいぶん違います。
介護保険制度を利用するかどうかはその人次第だし、介護保険の点数によりけりだったりするのでいろんなケースがありますね。
うちの義父の場合は身体は膝痛以外は痛みなどないようでしたが、記憶障害、理解・判断・会話困難。
認知症のテストの結果は数点だけ。
つまり、かなり重い認知症、ということで介護度も高かった。
デイサービスには週に4日間行ってもらっていました。
しかしそのうち徘徊がひどくなり、介護する私たちも疲れてきました。
週に4日、ショートステイ、週に1日のデイサービス、週末は私たちがみる、という風に変えて行きました。
それでもまだ週末、金、土曜と義父をみているだけでも徘徊が頻繁になり、排泄の失敗が毎日続くようになり。
わたしたちは正直、疲れていました。
義父は家の中をぐるぐると歩き回り、そして数分おきに台所の冷蔵庫の中の整理をするので、実の息子である夫はイライラして大声をあげることもありました。
そしてとうとう、夫は私たちがいない時は冷蔵庫の扉が開かないよう、ガムテープを貼るようになりました。
義父はいつの間にかカレールーをそのままかじっていたり鳥の唐揚げを冷凍のまま全部食べてお腹を壊したり。
手をつけてはいけないものは冷蔵庫に入れないようにすれば?とわたしは提案したのですが、夫は頑として聞き入れなかった。
義父は義父で何度も冷蔵庫のドアを開けようとして、ドンドン叩く。
親子でお互いにイライラしていましたね。
在宅介護でツライ、しんどいと感じたら
介護保険制度を利用しているのだから週末くらいは何とか自分たちで面倒みる、と思ってもそれは人それぞれ。
実際、在宅介護をしていて、「この状態がいつまで続くのだろう」と考えるとやっぱり気持ちが暗くなる時がありました。
そのうち義父はだんだんと食が落ちてきたので、もしかしたらこの夏は。。と思っていた矢先。
ある程度覚悟はできてはいましたが、急なお別れになりました。
最期まで慣れた自宅で過ごしてもらったことは本当によかったのでは、と思っています。
しかしそれはわたしたち夫婦、2人で介護していたから、ということもあります。
もしこれが夫1人だけの在宅介護だったらどうなっていたか、と夫は今もわたしに話します。
在宅介護、少しでもつらかったら制度に頼る、周りに話す、甘える
自宅で家族を介護していてイライラしたり疲れたり、眠れない、怒りっぽくなった、などの自覚症状が少しでも現れた時点で、もう特養や老人ホームなどの入所を検討、探していいと思います。
がんばって最期までめんどうを見る、と思わないでいい。
制度に、誰かに甘えていい。
わたしももし1人で親を介護することになったらそうするだろうし、親もそうしてくれていい、とは言っています。
自分が大変だったらきっと親も喜ばない、はず。
とにかく、がんばらないことが一番です。
みんな1人では生きていけない、だれかのお世話になっている、お世話をしているのだから。
持ちつ持たれつ、です。
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